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「加齢」と「老化」はちがう!
2022.02.10
ビューティーフェイス
2022.02.10
「年を取れば、誰でも老化する」
そんなふうに「加齢」と「老化」をイコールで考えてはいませんか?
しかし、この二つは別々のものなのです。
「加齢」は誕生から、どれだけの時間が経ったかを示すものです。同じ年の同じ日に生まれた二人は、40年後、共に40歳になっています。
一方、「老化」とは、大人になって以降、加齢に伴い、カラダの機能が衰えていくことです。
「加齢に伴って老化するのだから、加齢も老化も結果は同じ」と思いますか? しかし同期の人や、同窓会で久しぶりに会う同級生を見ても、「老けたな」と思う人もいれば、「若々しいな」と感じる人もいます。
つまり、加齢は平等ですが、老化には個人差があるのです。持って生まれたものも多少はありますが、双子のように遺伝要因が同じ二人でも、その後の生活習慣や環境によって、老化に大きな差が出ます。それはいったい、なぜなのでしょう? 老化の原因にその謎が隠れています。
人間のカラダは酸素なしでは生きられません。大気中に含まれる21%程度の酸素が人の命綱です。酸素の割合が18%を切ると、もう酸欠で息苦しくなります。
呼吸によって体内に取り込まれた酸素は、肺から血液に乗って、カラダの隅々にまで送り込まれ、それぞれの場所でエネルギーを作り、体温を上げたり、筋肉を動かします。このエネルギーを作る際に、副産物として生まれるのが「活性酸素」です。活性酸素に変わるのは、酸素のうちのわずか数%ですが、これが体に大きな問題をもたらします。
活性酸素は酸化力が非常に強いことが特徴で、さまざまなものを酸化させます。切ったリンゴが空気に触れると変色するように、人のカラダも酸化して、サビてしまいます。ただし、活性酸素は決して、ただの悪者ではありません。体内に侵入してきたウイルスや細菌をやっつけるなど、カラダを守る武器としても役立ってくれます。
問題は増えすぎた場合であり、増えすぎると、その刃は人体に向けられ、組織を傷つけてしまうのです。
ある程度は必要なものの、増えてしまうと体にとって毒となる活性酸素。
では、どんな場合に、活性酸素は増えてしまうのでしょうか。
実は現代生活には活性酸素を増やす要因がたくさんあります。
代表的なものが紫外線です。オゾン層の破壊などにより、紫外線は年々強まっています。ダイオキシンや排気ガスなどの大気汚染も活性酸素の発生を増やします。放射線も同様です。
老化に個人差が出るのは、活性酸素の増え方が人によって違うからですが、それには日常の生活習慣の差が関わっています。
まずストレス。現代生活においてストレスと無縁でいることはできませんが、社会的な役割の違いや、生活スタイル、人間関係などによって、ストレスの量は異なります。また、同じストレスにさらされても、それを感じやすい人と、あまり感じずにいられる人がいます。さらにストレスをうまく発散できる人と、できない人がいます。
また、タバコはさまざまな害が言われていますが、活性酸素を増やす要因としても大きいものです。他人が吸うタバコの煙による受動喫煙でも活性酸素が増えます。加えて老化防止に役立つビタミンCを壊してしまいます。
さらに、睡眠不足はことに問題です。多忙な日々を送る現代の日本人は、世界の中でも睡眠時間が短い国民といわれています。つまり睡眠時間と共に、若さを削ってしまっているのです。
運動も内容によって、老化を防ぐものと増進するものがあります。自動車に乗らずになるべく歩く、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段を上り下りするといった適度な運動は健康をもたらします。しかし、他人と競うスポーツなど、激しい運動は逆効果です。呼吸量が大幅に増え、多くの酸素を燃焼させてエネルギーを生み出すため、活性酸素が大量発生します。
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